神戸芸術工科大学 プロダクト・インテリアデザイン学科三年生のK.Kです。

私は大学で木工を専攻しており、ものづくりに携わる仕事がしたい、実際の木工の仕事、職場を知りたい、という思いからこのインターンシップに応募しました。

一日目は職人さん製作を見学しているだけでしたが、機械の名前や使い方、材料や作っているものの工程を教えてくださり、製作の順番やこだわり、ここの製品の特長であるフラッシュ構造とはどういうものか、化粧板とは何かがわかりました。

二日目からは実際の製作に入り、フラッシュ構造の箱に使う枠を作りました。これが基礎であるためひたすらに同じものを作っていましたが、フラッシュ構造の製作物にはとても重要なパーツなのだとわかりました。

ほかにも、NC加工機でどのような加工をするかの設定から加工をし、仕上げの研磨まで行いました。使ったことがない機械だったので興味深かったです。

三日目は現場での家具取り付けを体験しました。施工中の住宅に入ることなどこれまでにないことで緊張しましたし、その取り付ける家具が鏡付きの棚だったため、緊張感が増しました。実際の現場での取り付けは頻度が少ないと聞きましたが、これも大切な仕事の一つなのだなと実感しました。

四日目の最終日には、一日目に作った枠に板とコルクを張った片面フラッシュのパーツを組み合わせ、箱の側面を作り、それに底板をはめて箱にしました。フラッシュ構造というのは私には初めての手法だったので、こんな作り方のものがあるのか、と新鮮で画期的だと思いました。

  

インターンシップを通して、私は仕事としてものづくりをするとはどういうことか、職人さんがどのようなことを考えているかという事が学べました。作るのは依頼の品であって、自分の作品を作る時とは違い、正確に、かつ早く、という事が重要です。自分の作品制作には期限はなく、完成も自分が満足するまでずっと、ということがあるが、仕事ではお客さんの依頼、したいことを一番に考え納期までに正確なものを作る。きちんと図面を読み想像する力、それを実現する力、計画通りに行う力、と社会に出るためには必要な経験は多いと感じました。

木工の仕事の知識、経験だけでなく社会人になるために必要なことまで学ぶことができたインターンシップでした。この経験を生かしてこれからも精進していきたいと思います。