家具で使用される主な素材の紹介をしています。
各素材の特徴も記載しておりますので、依頼時のご参考にして下さい。
また素材の価格帯をご用意しておりますので、合わせてご参考にして下さい。
※価格帯はあくまでも参考であり、樹種や塗装方法などの仕様によって変わってくることがあります。
一本の原木から角材や板を直接必要な寸法に切り出したもの。
梅雨や夏など湿度の高い日は水分を吸収し、冬の乾燥している日は水分を放出することによって、室内の湿度環境を一定に保とうとする『調湿作用』が最大の特徴。
無垢材は呼吸をしているというが、それは『水分を放出し縮む』『水分を吸収し膨らむ』という性質のこと指し、その特徴が無垢材の欠点として多少の反りや縮み、割れを引き起こす場合もある。
無垢材は世界中に同じ木目のものは2つとなく、家具1つずつの個性がでる。
また、「木のぬくもり」を感じ取り、木が持つ質感や肌触りを楽しむことができる。また定期的にメンテナンスすることによって、風合いが出てくるため、使うほどに使用感も魅力的に出てくる。
現場工事で使用されていた杉の足場板。
昨今は金属製の足場板が主流となっているが、用途によっては現在でも建設現場で使用されている。
雨風や夏の日差し、凍てつく様な寒さなど、大変過酷な環境下で使用されているが、人の命に関わることもあり、杉の足場板は平均して3~5年程で新しいものと交換される。
かつては役割を終えた杉の足場板の大半は廃棄処分されていたが、有効活用の一環としてアンティーク調の家具を製作する際に使用することもある。
使い古しということで安価な素材と考えがちだが、中古足場板の流通業者も存在し、それなりの価格で販売されている。
また、過酷な環境下で使用されていたこともあって反りや傷みもあり、加工に手間がかかる。
しかし、きれいな木材では表現できない落ち着いた風合いがあり、何年も使用していたかのようなレトロな家具を製作することもできる。
節(ふし)や割れなどを取り除いた小さな無垢板(角材)等を繊維方向に平行に接着した木材。
集成材のメリットは製造過程で節や割れ部分を取り除いているので強度が高く、ねじれ・反りなどが発生しにくいことが特徴。
基本的には、どのような無垢材も集成材にすることはできるが、ナラ、タモ、パイン等、一部の樹種を除いては受注生産となる。
無垢材よりコストを抑えることはできるが、無垢材のように使うほど風合いがでることが少ないのが唯一の欠点。
良質な無垢材を有効活用するため、無垢材を刃物で薄く削ぎ取った板のことを突板という。
通常、家具に用いる際はベニヤ等の表面に突板を接着して用いる。
1本の木から多くの突板を作れる為、無垢材に比べるとコストも抑えることができる。
突板で製作した家具は一見、無垢材の家具と区別がつかないが、薄い板を張っている特性上、無垢材のように傷がついても風合いがでることはなく、使用しているうちに表面が傷んでくることもある。
非塩化系ビニルのシート。
マンションや戸建の建具や収納扉等に使用されていることが多い。
様々な箇所に使用できるが、クロスを張るような技術が必要なため施工は専門業者になる。
そのため、ポリエステル化粧合板やメラミン化粧板に比べると金額と納期がかかってくる。
メラミン樹脂、フェノール樹脂をそれぞれ印刷紙・クラフト紙に含浸させ乾燥させた含浸紙を何枚も重ね合わせて、高温高圧下で積層形成したプラスチック板。
一般的には「メラミン」と呼ばれる。
表面強度が高いが、ポリエステル化粧合板より高価なため、通常はポリエステル化粧合板と張り分けて使用することが多い。
ポリエステル系の合成樹脂を合板の表面に熱圧着したもの。
一般的には「ポリ」や「ポリ板」と呼ばれる。
表面強度はメラミン化粧板には及ばないが、コストパフォーマンスに優れている。木目や石目等のような柄物や単色等、幅広い色柄がある。